産後に股関節の痛みが出る原因はいくつかあります。専門家の立場から、その原因と対処方法をお伝えしますね。
まず、股関節の構造について少し見ていきましょう。
股関節は両足の付け根にあり、上半身と下半身をつなぐ非常に重要な関節です。大腿骨(太ももの骨)の骨頭と、骨盤の部分に臼蓋(受け皿のような関節)という部分が組み合わさってできています。股関節の表面は軟骨で覆われ、周りは筋肉や腱に囲まれて補強されています。これらの組織が股関節を支え、安定した動きを与えています。
産後の股関節痛の主な原因:
- 筋肉の低下: 妊娠中は激しい運動が制限されるため、筋力が著しく低下します。さらに、妊娠後期には骨盤を緩めて開かせる作用があるリラキシンが分泌されます。出産後も約半年間はリラキシンが分泌されているため、産後のママさんの骨盤や身体の関節はゆるく、不安定な状態にあります。このため、股関節回りの筋肉が異常に固くなり、痛みが出る可能性が高いです。
- 骨盤の不安定化: 出産時に股関節を開いたり力んだことにより、股関節周辺の組織が痛んで不安定になります。骨盤の傾きやゆがみが強くなると、股関節の位置関係も変わり、股関節の動きが悪くなります。
- 組織の緩み: 妊娠中から産後しばらくは関節などの組織が緩んだ状態にあります。このため、股関節周辺の筋肉が過剰な緊張を起こし、痛みが発生します。
産後の股関節痛を軽減するために、以下の対策を試してみてください:
- 骨盤ベルトやトコちゃんベルトを装着する: 骨盤がゆるく不安定な状態を改善させるためにベルトを使用することが有効です。
- 姿勢を正しくする: 姿勢を良くすると骨盤の歪みが正しい方向へ矯正されることがあります。反り腰になることを避けましょう。
- 足を組まない、横すわりをしない、がに股で歩かない、片側で子供を抱かないなど、日常生活で気をつけることも大切です。
- 股関節ストレッチ: 股関節の痛みを軽減するストレッチを行いましょう。
産後のママさんは色々な影響によってお身体の不調が出やすくなります。
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