テニス肘(外側上顆炎)
テニス肘とは、前腕の外側にある外側上顆という場所が、手首を上げたり指を伸ばしたりする筋肉によって引っ張られることが原因で、その筋肉の付着部である外側上顆に炎症が起こることをテニス肘(外側上顆炎)と言います。
テニスをやる人に多くみられることから、「テニス肘」と呼ばれることが多くなりました。
<症状>
肘の外側(外側上顆部)から前腕の筋肉にかけて痛みが出ます。
鍋を持った時や、雑巾をしぼる動作のようなひねる動き、テニスのラケットを振る(主にバックハンド)などは痛みが出やすい動作になります。
テニスといえば年齢を重ねてからもできるとても良いスポーツですが、外側上顆炎の痛みを我慢して続けた結果、症状が悪化して、本当はまだやりたいのにできないという方もかなり多いと思います。
せっかく楽しくて健康にも良いのに、外側上顆炎が原因で出来なくなるのはとても嫌ですよね。
また、赤ちゃんを抱っこすることの多いママさん・パパさんにも外側上顆炎はよく見られます。痛みで抱っこが継続して出来ないというお話もお伺いします。
<治療法>
電気療法と手技療法で、外側上顆で炎症を起こす原因となっている短橈側手根伸筋・長橈側手根伸筋・総指伸筋などの硬くなった筋肉の柔軟性を出し、痛みを引き起こしている炎症を治めていきます。
テニス肘(外側上顆炎)は、痛みを我慢して使い続けたり運動をしたりすると、地味な炎症が続いて痛みが長びいてしまうと悪化してなかなか痛みが取れていきません。
悪化すると完治まで数か月かかり長い方だと数年を要することもあります。
腕という日常生活でどうしても頻繁に使う部分であるがゆえに、治るのがゆっくりなので根気強い治療が必要になってきますが、それを放置してしまうと様々な場面で不都合が生じてきます。
早期に治療を開始すれば、それだけ早く回復が見込め、悪化するのを防ぐことができます。
なんの気も使わず腕を使うという当たり前の生活を守るためにも、なるべく早くテニス肘(外側上顆炎)の治療を始めましょう。